考える力を育てることは、中学生・高校生・大学生と成長しても主体的に学んでいくためにも、社会に出てから活躍していくためにもとても大切なことです。考える力は小学生のうちから育てていきましょう。
こんにちは!たこあんどわさびです。
考える力は、自分で人生を切り開いていくために必要な力です。小学生のうちから少しずつ育てていくために、親ができること、親がしてはいけないこと、考える力を育てる教材についてお伝えいたします。
- 考える力はなぜ必要なのか?
- 考える力を育てるために親ができる7つのこと!
- 考える力を育てるために親がしてはいけない10のこと!
- 考える力を育てるためには?
- 考える力は将来にわたって子どもを助ける力になる!
考える力はなぜ必要なのか?
考える力はなぜ必要なのでしょうか?なぜなら、将来自分の力で生きていくために必要な力だからです。
考える力がない、考えたとしても伝える力がない、言われたことに従うことしかしないのでは、主体的に学んだり、働いたりすることができません。言われたとおりに動くだけでは、楽しくないですよね。
知識を丸暗記するだけでできることは、そんなに多くありません。小学生のうちなら、それでも学校の勉強に困ることはありません。でも、中学生、高校生、大学生と成長するにつれ、学ぶことの量と質は飛躍的に増えていくため、丸暗記で対応できなくなっていきます。
言われたことを覚えるだけの勉強から、自分で考える勉強が必要になる頃になって、考える力がないことに気づくと対応することは難しいです。だから、小学生のうちから、考える力を育てていきましょう。
考える力がしっかりと育っていれば、親がうるさく言う必要もなく、自分で勝手に勉強するようになるはずです。勉強することが必要であることは考えればわかることだからです。
思考力や創造力はどんな道を歩むとしても、必要になる力です。小学生のうちから考える力を育てていきましょう。
考える力を育てるために親ができる7つのこと!
考える力を育てるためには、毎日の生活を少しだけ気をつけていく必要があります。考える力の源は国語です。日本にいる限り、日本語で考えて、日本語で伝える必要があります。日本語を大切にすること、そして、いろいろな経験をすること、自己肯定感を育てることは自分に自信をもって、広い視野を持ち、考えていくために必要です。
親ができることを7つお伝えいたします。
多くの言葉に触れる
日本語で考える日本人ですから、日本語は大切です。そして、どんな勉強も日本語で習いますので、日本語をよく知っていることは成績を上げることにも直結します。多くの言葉に触れていくことで、自然と国語力は上がっていきます。
筋道を立てて話す
親は筋道を立てて話しましょう。単語だけの会話にならないように、少しでも多くの日本語を話すために、理由や前提を含めて伝えましょう。
例えば、ペットショップでは「犬の入っているゲージのガラスをたたかないでください。」と掲示をされていることが多いです。でも、子どもは犬の様子がかわいくてガラスをたたいてしまうかもしれません。
そんな時に、
- 「ガラスは叩いちゃダメ!」
- 「何やってんの??(怒)」
- 「ダメでしょ!!」
だけでは、子どもは犬がかわいいだけなのにどうしてガラスをたたいたらダメなんだろう・・・という疑問と楽しい気分を制されて嫌な気持ちになってしまうだけかもしれません。
しかし、
- 「子犬には睡眠がたくさん必要だから、ガラスをたたいて起こしたらかわいそうだよ。」
- 「子犬は遊んでもらって楽しいかもしれないけど、ガラスをたたいてたら、ガラスにぶつかってけがをしてしまうかもしれないから、やめようね。」
と伝えると子どもは「子犬はいっぱい寝るのか・・」「ガラスにぶつかってけがをしたら大変だ。」→「ガラスは叩いたらダメだ」と納得してやめることができるでしょう。
そして、これだけでも「ダメでしょ!」に比べて、ぐんと話す日本語は多くなります。親が筋道を立てて話をするようにするだけでも、子どもはより多くの日本語に触れることができるようになります。
具体的に伝える
小学生は、思ったよりもいろいろなことを知りません。だから、抽象的な言葉では伝わらないことも多く、具体的に伝えることはとても大切です。
よく言ってしまう言葉に「ちゃんとしなさい!」「しっかりしなさい!」などがありますね。しかし、子どもにとっては何をすればいいのか?が分かりません。
どんな場面でも使えるから多用しがちな言葉ですが、子どもはなんかお母さん怒っている・・・と顔色をうかがうだけで、結局何をしたらいいのか?を理解できていないという状況になってしまいます。
そうではなく、具体的に伝えるだけで子どもは何をすればいいのか?を把握することができます。
- 「お母さんは今お弁当箱を洗いたいから、お弁当箱を今出してね。」
- 「朝家にないものを言われてもどうしようもないから、夜のうちに明日の準備をしてね。」
ここでも、筋道を立てて話すことで日本語にたくさん触れることができるでしょう。そして、筋道を立てて伝えることで、なぜそうなのか?を知ることができ、相手の立場にたって物を考えることもできるようになるでしょう。
主語と述語に気をつける
日本語では、前文の主語と同じ場合には主語を省略することができるというルールがあります。このため、主語がなくても話がすすんでいくことが多くありますが、頭の中に主語があっても、それを言わないことで話が通じないことや誤解を生むことがあります。
公園で縄跳びをしていると突然噴水が始まった時、
(きれいな噴水をみて母は)「すごいよ!」
(縄跳びをしている自分は)「すごいでしょ!」
すでに話は通じていませんね。
主語をきちんと入れることで誤解なく話をすることができます。
「本当だ!すごい!でも、こんなに縄跳びできる自分もすごいでしょ!」
日本語では特に主語が何なのか?を伝えていく必要があります。
読み聞かせをする
低学年であれば、読み聞かせをすることは日本語にたくさん触れるためにはとても役立つ方法です。絵本は多くの人が関わって、美しい日本語を厳選しているものですから、言葉を学ぶのにはとても役立ちます。
親が読んであげることで、子どもは楽しい時間を過ごすことができて親子の絆もふかまりますのでおすすめです。
読書を一緒にする
高学年になると、絵本からもう少し進歩して本を読んでほしいですね。しかし、「本を読みなさい。」と言っても難しいですから、家庭で読書の時間がとれるといいのではないでしょうか。親子一緒に読書する時間を1日に10分~15分でもとれるといいですね。
毎日続けて読書の時間がとれると、だんだんと活字を読むことが苦ではなくなり、楽しくなってくるのではないでしょうか。
子どもの話を聞く
子どもの話は、時折、「何を言っているのか分からない・・」という状況に陥ることもあるでしょう。しかし、何を言っているのかな?を理解するまできちんと聞いてあげることで、日本語を訂正してあげることができたり、内容を理解できることで同じ気持ちを共有できたりします。
親に言いたいことを理解してもらえると子どもがうれしいのは間違いないです。ゆっくりとよく分からない話を聞くことは、忙しい日々の中で煩わしいと感じることもあるかもしれません。でも、ゆっくり話を聞く時間が少しずつ子どもの伝える力を鍛えていくでしょう。
なぜ?どうして?に答える・考えさせる
子どもの「なぜ?」「どうして?」には、答えていきましょう。分からないことであれば、今ならスマホなどで簡単に調べることができます。分からないことを分からないままにしない親の姿勢は、子どもが自分で疑問を解決していくことにつながっていきます。
また、「なぜ?」「どうして?」を子どもが考えることも大切です。
- 「どうして忘れ物をしてしまうんだろう。どうしたら忘れ物をしなくなるだろう?」
- 「どうして先生は怒ったんだろう?」
- 「なぜ、織田信長は明智光秀に謀反をおこされたのかな?」
など毎日の生活の中には「なぜ?」「どうして?」がたくさんあります。
1つ1つ答えたり、考えたり、するのか?しないのか?で大きく変わってくるでしょう。
いろいろな体験させる
小学生にとって、いろいろな経験をすることは考える力を育てていきます。初めはうまくできないことも、どうしたら上手にできるかな?を考えることで解決策を見つけていくことができます。
知っているだけと経験しているのとでは、大きく違います。体験と言っても、お金をかけることだけではありません。
- 手芸をする
- 料理をする
- 絵を描く
- 虫を探しに行く
- 花を探しに行く
- 公園でボール遊びをする
- 旅行する など多数
身近でできることにいろいろと挑戦してみましょう。
好きなことをとことんさせる
好きなことをとことんすることで考える力は育っていきます。好きなことには集中することもできますし、うまくいかなければ解決するまでとことん考えることができます。
ゲームが大好き!という場合には、とことんさせることに少し躊躇してしまうこともあるかもしれません。
でも、ゲームの特殊なアイテムをどうやったら手に入れられるだろうか?とか、友達同士で、チーム戦でどうやったら相手に勝てるか?など、考えることはたくさんあります。好きだからこそ、考えることはどんどんと深いものになっていくことが多いでしょう。
子どもに選択させる
何かを決めるとき、子ども自身に関わることであれば、子どもに選択させましょう。ランチに何を食べるのか?たったこれだけのことでも、自分で考えること、自分で決めることは大切です。
毎日は選択と決断の連続で、何を選んで、何を選ばないのか?は日々自分で決める必要があります。子どもだからといって、子どもに選択権を渡さず、全て親が決めてしまうことは、必ずしも子どもの意向に沿わず不満を持ってしまうかもしれません。
また、選ばなくていいのは、子どもにとって楽かもしれませんが、考えることを放棄させているのと同じです。
自分で選ぶことは、自分の人生に責任を持つことであり、自分にとって何がいいのかを考えることが、将来の考える力につながっていくでしょう。
子どもを認める
子どもは認められることで、自分に自信を持ち、自分の考えに自信を持つことができるようになるでしょう。できていることを認める、頑張っていることを認める、毎日の生活の中で、一番子どもを見ていて、一番子どものことを分かっている親に認めてもらうことは、子どもにとって自信につながります。
子どもを見ていると、どうしてもできていないことをできるようになってほしくて、できていないことを指摘しがちです。しかし、できていないことよりも、できていることに目を向けましょう。
人は、刷り込まれた情報に寄って行ってしまう傾向があります。「年を取ると記憶力が悪くなる。」と言われてから記憶力テストをするのと、何も言われずに記憶力テストをするのでは、「年を取ると記憶力が悪くなる」と言われた時のほうが悪い結果になったそうです。
悪いところばかりを言い続けると、自分にはできないということを刷り込んでいるだけになってしまうので、気をつけましょう。もちろん、絶対に必要なことは伝えなければいけませんが、成長すればできるようになることには、目をつむりましょう。
逆に、将来の理想的な姿を言い続けることで、その理想通りに育っていきます。これをピグマリオン効果といいます。考える力を持ってほしいなら、「どうして考えないの?!」ではなく、「よく考えられたね!」「いい考えだね!」「○○ちゃんには考える力があるね!」と声をかけていきましょう!
子どもを認めることは、自己肯定感を育てます。自分に自信があれば、自分の考えを自分で信じることができ、考える力にもつながっていきます。
考える力を育てるために親がしてはいけない10のこと!
考える力を育てるためにしてはいけないことは、したほうがいいことの反対になります。考える力を育てるためにしてはいけない10のことはこちらです。
考える力を育てていると、自己肯定感も育ちます。してはいけないことには気をつけながら、自己肯定感も同時に育てていきましょう。
- 親子で会話をしない
- 新聞・本を身近に置かない
- 子どもの話を聞かない
- 子どもの疑問に答えない
- 家族で出かけない
- 好きなことを否定する
- 子どもに選択権を与えない
- 家事の手伝いをさせない
- 困っているときに手伝わない
- 子どもの可能性を信じない
ここでは、放置的な対応についてお伝えしましたが、逆に過干渉になりすぎることも子どもの考える力を奪います。適度な距離を保ちつつ、必要最低限の助言をして、失敗も温かく見守っていきましょう。
考える力を育てるためには?
考える力を育てるためには、ここまでにもお伝えしたように日本語をしっかりと知ること、そして、考えることが大切です。考える力を育てるためにはいろいろな経験をすることも役立ちます。
プログラミング
プログラミングは、論理的に考えていくために非常に良い教材となります。
機械に正しい命令を出してあげる必要があり、少しでも間違っているとうまく命令が伝わらず思ったように動いてくれません。そのため、自分の思うように動かすためには、ダメだったところを見つけ出して、どうしたらいいのか?を考えなければいけません。常に、どうしてこうなるのかな?どうしたらいいだろう?を考えることになりますので、考える力がどんどん育っていきます。
小学生におすすめのプログラミングスクールはこちらです。オンラインで学べるものもありますので、どこでも学習できます。参考にしてください。
新聞
新聞は、世の中を知ることもできる上に、定期的に活字を読む習慣を作ることができるのでおすすめです。最近はどんなニュースがあるのか?どういう問題があるのか?を家族で話し合うことで、考える力だけでなく、時事問題にも強くなっていけるでしょう。新聞を読む習慣があるのとないのとでは学力に差が出るとも言われています。定期的に新聞を読む習慣を作れるといいですね。
小学生向けに毎日発行の1部8ページの新聞ならば朝日小学生新聞です。毎日定期的に読む時間をとることができるならば、こちらがおすすめです。小学生向けなので、漢字にはふりがながふってあったり、難しいニュースも理解できるように工夫されています。天声人語の子どもバージョン「天声こども語」で国語力をアップさせることもできます。
小学生向けに週に1回20ページタブロイド判で発行されるのが読売KODOMO新聞です。毎日読むのは大変だけど、週に1回なら取り組めるのであればこちらがおすすめです。楽しい紙面で分かりやすくニュースを知ることができます。
こちらも参考にしてくださいね。
書籍
考える力についての書籍を読むこともおすすめです。考える力について考えてみましょう。
子ども向けにおすすめの書籍
大人向けにおすすめの書籍
ゲーム
思考力を鍛えるためにゲームもおすすめです。家族で楽しむこちらのゲームは、多くのゲーム賞を受賞し、シリーズ累計200万個を突破したカードゲームです。ゲーム方法はだれでも簡単に理解できますが、一手一手でさまざまな局面が繰り広げられて奥の深いゲームです。楽しみながら考える力を育ててくださいね。
STEAM教材
STEAM教材はまさに考える力を育てるために作られた教材です。実験や製作を通して、考える力をしっかりと育てていくことができるでしょう。
アメリカでさまざまな賞を受賞しているSTEAM教材【Groovy Lab in a box(グルービ―ラボ)】は、教材を通じて物理学、色彩力、音の感性、自然科学などを学んでいくことができます。4~7歳対象のジュニアステミストが全6回、8~12歳対象のステミストが全12回なので、気軽に学ぶことができますね!
詳しくはこちらを参考にしてください。
考える力は将来にわたって子どもを助ける力になる!
考える力は、将来にわたり、子どもを助ける力となっていきます。テストで点数をとるために、親が丸暗記の勉強をさせているのと、自分で丸暗記をしようと考えて丸暗記で勉強をしているのでは、学力の伸びは大きく違ったそうです。
親が丸暗記をさせた場合では、子どもは自分で考えずに、言われたとおりに勉強をしているわけです。そして、小学生のうちはそれでも勉強する量が少ないですから、何とかなるかもしれません。中学受験を突破するためにも十分な力がつくことが多いです。
しかし、中学生、高校生になっても、何も考えずにその方法を続けていると暗記する量は膨大となり、だんだんと対処ができなくなっていきます。しかし、本人は自分で勉強法を考えたこともなく、言われたとおりにしていただけなので、改善点を考えることができなくなってしまうのです。せっかく、中学受験を突破できても、考える力がなければ将来困ってしまうかもしれません。
逆に、自分で考えて丸暗記という勉強をしていた場合には、それで、対応できなくなったときにも自分で考えて新しく勉強方法を変えていくことができます。もともと丸暗記するのも、自分で考えてそれがいいと思ったわけですから、これではダメだと分かった時点で方向転換ができ、成績を伸ばしていくことができるのです。
自分で考える力は、成績を伸ばしていくためにも、社会に出てから活躍していくためにも、必ず必要です。小学生のうちから、考える力を育てていくことが大切です。考える力は、日本語を知り、伝える力を持ち、好きなことに試行錯誤しながら取り組み、自分で選択をし、認められていくうちに育っていくでしょう。
小学生のうちは、考える力を育てるためにいろいろな経験を楽しんでいけるといいですね。
こちらも参考にしてくださいね。
では!最後まで読んでいただきありがとうございます。