百人一首は、昔の人の感情や環境を古文で理解するためにとても良い教材です。一つ一つが短いですから、少しずつ理解していけるのもいいですね。それでも、テストとなるときちんと上の句と下の句を合わせて、1つの短歌として覚えておく必要があります。ここでは、テストでの覚え方と百人一首大会で勝つための覚え方をお伝えします。
こんにちは!たこあんどわさびです。
百人一首は、目的によって覚え方を変えてみましょう。百人一首を学ぶときにはテストとして出されることもあるし、百人一首大会として開催されることもあります。テストのためなのか?かるた取りに勝つためなのか?によって覚え方を変えたほうが目的を達成しやすいといえます。
- まずは基本の音読を!たった100首です。
- かるた取りをしてみよう!
- テストのための覚え方
- 百人一首大会で勝つための覚え方
- 百人一首の情景を覚えてみよう!
- 覚えるために毎日すること!
- 百人一首に親しんで古文の基礎を築こう!
百人一首って何言ってるのか分かんないし・・・100もあるよ・・・
最初から理解しなくても何度も読んでいるうちになんとなく分かってくる場合があります。歌を知ってから意味を読むとスッと覚えられるかもしれません。覚えるものは100だけと限りがありますから、少しずつ覚えてみましょう!
まずは基本の音読を!たった100首です。
今までに全く百人一首をしたことがないのであれば、まずは音読をしましょう。百人一首は短歌ですから、リズムが心地よく読んでいるだけでも楽しめるでしょう。
これから記憶するのであれば最初は100首全部読んでみましょう。そんなに時間はかかりません。五・七・五・七・七で31文字。単純に3100文字しかありません。このブログよりも短いです。
最初はなかなかリズムよく読めないかもしれません。でも、100首読むうちにだんだんと慣れてくるでしょう。文頭にこない「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「わ・い・う・え・お」と読んだり、「けふ」は「きょう」など歴史的仮名遣いの勉強にもなります。「い」と「ゐ」があったり、「え」「へ」「ゑ」など同じ読み方でも表記が違ものもあります。
100首読めましたか?100首読んだところで、好きな歌はありましたか?意味は分からなくてもこれ好きだなという歌はきっとあると思います。まずはその歌から覚えましょう。
人気の歌として「ちはやぶる神代も聞かず竜田川から紅にみずくくるとは」があります。「ちはやふる」が映画になったり、名探偵コナンでもこの歌が取り上げられた映画がありましたね。長女の中学校ではこの歌が大人気でみんなこの札は自分の前に置きたがるようです。
人気の歌はみんなが狙ってますから、人気はなくて好きな歌を最初に覚える1首にするといいでしょう。私は小学生の時に「いにしえの奈良の都の八重桜けふ九重に匂ひぬるかな」だけを覚えてこれだけは取るぞ!と頑張っていた覚えがあります。
かるた取りをしてみよう!
100首読んで1首覚えたらかるた取りをしてみましょう。細かいルールは気にせず遊んでみましょう。読み手がいなくても、YouTubeなどにランダムに読み上げてくれる動画があるので利用してみましょう。
最初の1首「なにわづに咲くやこの花冬ごもり今を春べと咲くやこの花」は序歌と言って競技かるたの前に読み上げることになっています。この歌は札にはありませんので注意してください。読み上げ動画のおかげで、2人で百人一首を楽しめます。
1戦に30分くらいかかります。でも、上の句を聞いて下の句が出てこないイライラを感じながらまずは1戦です。
百人一首のゲームをするときに取り札の裏に上の句が書いてあるとゲームをしながら、覚えていくこともできます。ゲーム中だと裏を確認して上の句を覚えることに真剣になれます。だから、取り札の裏に上の句が書いてあるこちらの札はおすすめです。
テストのための覚え方
テストのためならば、全文で覚えるのが良いですね。記憶の手がかりは多い方が思い出せるはずです。
漫画で全文をイメージしながら覚えるのがおすすめです。これだと同時に現代文訳として覚えることができますので、詳しく尋ねられるようなテストでも役立ちます。
おすすめはこちらの「まんが百人一首大辞典」です。歌が読まれた情景を全ページカラーの漫画で美しく表現されています。小学生向けになっていますが、百人一首の感情、情景、状況などを理解するためには中高生でも十分な内容になっています。
百人一首大会で勝つための覚え方
百人一首大会で勝つためには、決まり字を意識しなければなりません。下の句の取り札を確実にとるために、上の句の何文字目まで読めばいいのかというのが決まり字です。
まず、一字決まりの札を覚えてしまいましょう。1字決まりの札は7枚で「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」と覚えます。つまりこの7文字は上の句が1文字読まれたら、取り札が確定します。
例えば「む」の歌は、
村雨の 露もまだひぬ 槇の葉に 霧たちのぼる 秋の夕ぐれ
です。読み手に「む」と読まれただけで「きりたちのぼるあきのゆふぐれ」をとることができます。
テスト対策のように全文で覚えてもいいのですが、かるたで勝つためにはいかに早くとるかということが重要になります。そのため、上の句全文を頭の中で思い出して「きりたちのぼるあきのゆふぐれ」にたどり着くよりも、「む」→「きりたちのぼるあきのゆふぐれ」と覚えたほうが早いということです。
百人一首大会の場合にはなるべく早く取り札を探し始められるといいですね。だから、「む」→「きりたち」、「す」→「ゆめの」などなるべく短い手掛かりで札を探し始めることができると早く札がとれるようになります。
百人一首の世界をぜひ楽しんでいただきたいところですが、百人一首大会のためには上の句を聞いてどれだけ早く取り札を探し始められるかが勝負になってくるでしょう。
しかし、意味の分からない言葉はなかなか覚えられないので、決まり字を意識したゴロ合わせで覚えてしまうこちらの本がとても有効です。
ゴロ合わせで覚えたかどうかは、ゲームをして確認するのが1番です。毎日1回でいいので、百人一首大会までゲームをしてみてください。この札なかなか覚えられない!とか、自分の得意な札はこれ!とかいろいろとわかると思います。そして、下の句をみて上の句が出てくるようになれば、とるスピードはかなりアップしますよ!
百人一首の情景を覚えてみよう!
百人一首の情景を覚えるために、ノートを1冊用意しましょう。そして、どういう情景なのか?を現代語訳などで思い浮かべたら、それをノートに絵で描いていきます。
情景を美しく描いてもいいのですが、必ずしもそれだけでなくてもいいです。自分が覚えられるならどんな絵でもいいです。1首につき1ページを使って絵を描いていくことで歌にイメージを持つことができるのでおススメです。
次女がノートに歌と絵を1日1首ずつ描いているのですが、「あまの原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも」では、オードリーの春日がどーんと描かれていました。情景をイメージしながら絵を描くことで百人一首をさらに楽しむことができます。また、自然に歌の意味を知ることになりますので、意外と昔の人もしょうもないことに悩んでいたんだね~と楽しんでいます。
覚えるために毎日すること!
一生懸命1首覚えてもそれが定着しなければ意味がありません。覚えるためには繰り返し繰り返し歌に触れていくことが大切です。集中的に覚えるのであれば、毎日1回音読する!を続けてみてください。
10日続ければ10回も歌を見て口に出して聞くことになります。記憶に定着させるためには、この情報は何度も目にするから大切なんだな!と脳に思わせることが大切です。
先ほど「ちはやぶる神代も聞かず竜田川から紅にみずくくるとは」が長女の中学校では大人気だとお伝えしました。この歌は漫画のタイトルになっていたり、名探偵コナンの映画の中心的な歌となっていたりして、いろいろな場面で目にすることが多い歌ですよね。
そこから考えても、何度も目にしたり、耳にしたりして「知っている」ということは、覚えやすさにつながっていると言えます。どの歌も「知っている」という状態を作ることができれば、「覚える」まではあと1歩です。
毎日1回100首の音読をし、目的に合わせて、漫画などで知識を補填してくださいね。
百人一首に親しんで古文の基礎を築こう!
百人一首に親しんで、古文の基礎を築けるといいですね。まずは、目的に合わせて百人一首に挑戦してみてください。1首覚えるだけでも1歩前進です。たった、100歩前進するだけで覚えてしまえると思えば、簡単な気がしませんか?
パーフェクトになるには少し時間がかかるかもしれませんが、少しずつ歌に触れていくことでだんだんと覚えることができます。
現代訳ができるようになって、情景を理解して、そして決まり字を覚えて、かるた取りでいい成績をとれるようにするという風にステップを踏む必要はありません。まずは、ごろ合わせだけ覚えてしまってもいいんです。意味は分からないけど、すごく早く取れる!というのも素敵ですよね。
情景やゴロ合わせをマンガで覚えるのは、記憶に定着させやすくするためです。文字だけの記憶よりも画像の記憶のほうが定着しやすいのです。
人の顔は思い出せるけど名前がなかなか思い出せないということがありますよね。画像の記憶のほうが脳から取り出しやすいのでそれに関連させて覚えてしまおう!ということです。
百人一首がテストに出るなら、全文を覚えて現代訳や情景を理解してみましょう。そして、百人一首大会が目的ならゴロ合わせで素早く札をとれるようになってみましょう。
百人一首の世界をぜひ楽しんでくださいね。
では!最後まで読んでいただきありがとうございます。
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